サマーヒル
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Neill! Neill! Orange Peel!

ジムと真空管 Ⅴ

ジムがサマーヒルにやって来た最初の一年間に、三度、ニイルのラジオセットを盗んで売り、ニイルの机の引き出しから 数ポンド盗みました。
しかし、この子供は正直な泥棒で、いつも決して嘘をつきませんでした。ラジオの真空管が皆、無くなってしまったのを 見たとたん、ニイルはこの子供を捜し出して静かに言いました。
「おい、ジム。今度はどこへ真空管を売ってしまったんだい?」
そこで子供はいつものように、ニイルに話します。すると、ニイルは出かけて行って、買い戻してくるという始末です。
ジムが真空管を売り飛ばしている間、ニイルはとても楽しみにしているラジオ番組を聞くことができませんでした。
子供は、ある日、ニイルに向かって言いました。
「僕には先生がわからない。」
「それはどういうことだい、ジム?」
「僕が物を盗むってことさ。・・・どうして先生は怒らないの? どうして僕が先生の真空管を売ると、いつも 黙って買い戻しにいくの?」
「君は怒ってもらいたいのかい?」とニイルは聞きました
「もちろん!」と子供は言いました。
「先生が小言を言わないもので、僕は自分が本当に最低の人間になっちゃうんだ。」
それから後、子供がニイルの物を盗んだ時、ニイルは非難するような態度を一層示さないようにしました。
すると子供は、むちを打たれた犬のように見えました。
「ニイルは、僕を最低の人間と思わせるようにするんだね。」と子供は言いました。
そして二人はお腹の底から笑いました。

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